センターについて
設立の目的
広島大学には教育開発国際協力研究センター(CICE)があり、中核的拠点として教育開発援助に関する研究開発、政策提言、モデル事業実施支援等が行われている。筑波大学には教育開発国際協力研究センター(CRICED)があり、鳴門教育大学には教員教育国際協力センターがある。本センターは、これらのセ ンターと連携して既存の理数科教育協力を対象とした研究や、実践に研究成果を還元することを行うとともに、将来的には開発途上国教育援助に関する専門家人材プールの拠点を目指す。
設立の背景
教育学研究科および国際協力研究科では、独立行政法人国際協力機構の中等科学教育実技集団研修コース他多くの研修を受け入れてきた。また、開発途上国の数学・理科教育の教員再研修に関する研究を推進してきた。その結果、要請の多い数学・科学等に関する組織的な教育プログラム開発研究・実施組織が必要となった。
当該国の内発性を重視したアジア・アフリカ地域対象の研修実施と研究交流・共同研究が行われてきた。現地の状況や課題が明らかになりつつある。またケニア中等理数科教育強化プロジェクトに始まり、バングラデシュ小学校理数科強化プロジェクト、カンボジア理科教育課以前計画プロジェクトなど、受託事業を積極的に行ってきており、国際教育協力分野では、日本国内では類例を見ない存在である。これら銀地の状況や課題に基づいた教育研究は、これまで希少である。今後、これらの経験を基に、多くの大学に対してモデルを提供し、大学の知見を国際協力に活用する先鞭をつける。